デイリーレポート(2021年3月5日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では底堅いもののもみあいとなっていましたが、欧州市場序盤に前日高値を上抜けると仕掛けとストップも巻き込みながらドル買いが加速。その後もドル買いが続く中でNY市場ではパウエルFRB議長がインフレ懸念はないと繰り返したことをきっかけに米金利が上昇、ドル買いの動きはユーロドルに追随して107.99レベルまで上昇して高値引けで終わりました。

ユーロドルも東京市場では動きが鈍かったものの欧州市場に入りドル円でのドル買いに引っ張られてのユーロ売り。ユーロ円の買いも出ていたことから基本的にもみあいとなっていましたが、NY市場の米金利上昇ではユーロドルがリードしてのドル買いへと移り、ユーロドルは週間安値を更新し1.1962レベルの安値をつけて安値引けとなりました。

本日は米国雇用統計もありますが、想定内の数字が出る前提で以下の見通しとします。

ドル円は前日高値を上抜けるとともに年初から続いていた上昇チャンネルを大きく上抜ける動きとなったことでドル買いが加速するテクニカルな展開が大きかったかと思います。これでチャンネル上限が当面はサポートとなってきますので、ドル円は107円台前半ではドル買いが出やすくなります。テクニカルなターゲットが108.30水準に集まっていますので、当面のターゲットは108円台前半となるでしょう。本日は107.60レベルをサポートに108.20レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルもドル高の流れが続いています。勢いはクロス円での円売りも出ているためドル円よりは弱い感じはありますが、ドル円での調整が入る際にはクロス円での調整にもつながり、ユーロドルは戻りも鈍い展開が予想されます。ユーロドルが1.1930〜1.1990、ユーロ円は128.80〜129.30とします。



配信日:2021年3月5日