デイリーレポート(2020年1月30日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は早朝に週初のギャップを埋めたものの、米国発中国着の便を停止する可能性とのヘッドラインにすぐに売りで反応、その後話しは否定されたものの感染拡大が続いている新型コロナウイルスの影響からじり安の流れとなりました。海外市場に移りFOMCまでは買い戻しが目立ったものの日中高値は超えられず、FOMCでサプライズが無いことを確認した後は上値の重たい株価とともに安値圏での引けとなりました。ただ、様子見姿勢が強まっていて値幅は狭く30銭に満たないレンジとなっています。

いっぽうユーロドルは、ドル円とともにユーロ円がじり安となった動きから東京市場ではじり安、その後はドル円ユーロ円とともにじり高の流れとなりました。FOMC直後には一時的に上下は見られたもののユーロドルも一日のレンジが36pipsと動きの鈍い一日となりました。

ドル円はギャップを埋めたことで逆に戻り高値をつけた格好となっています。これまでですと、週初のギャップダウンを埋めた後は買いが続きやすい流れが多かったのですが、依然として感染拡大が続くコロナウイルスの影響はあまり楽観的にはなれません。何度も例に取り上げていますがSARSの例を振り返ると、まだしばらくは終息の目処は見えてこないでしょうし、そうであれば旧正月の中国国内外の消費低迷が株価の上値を抑えやすくするでしょうし、為替市場ではリスクオフの円買いに動きやすくなるでしょう。

ユーロドルもユーロ円の動きに追随しやすく、ユーロ円の上値の重さがユーロドルの戻り売りが出やすい地合いを作りそうです。本日は以下のレンジを考えておきます。
 ドル円  108.65〜109.15
 ユーロ  1.0985〜1.1025
 ユーロ円 119.70〜120.20



配信日:2020年1月30日