デイリーレポート(2024年4月22日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京前場にイスラエルによるイラン攻撃のヘッドラインが入り、安全資産の米国債が買われ米金利低下と株安を背景とした円買いの動きが強まりました。一時153.59レベルまで下げたもののすぐに買い戻しも入り、イラン側がドローンを撃墜したのみでイスラエルからの攻撃は無かったとしたことで落ち着きを取り戻しました。イラン側も報復攻撃はしないとしたことから株式市場、為替市場ともほぼ行って来い、東京朝方の水準に戻しての週末クローズとなりました。

ユーロドルは東京前場はドル円とともにユーロ円も大幅安となったことで下げましたが、その後はユーロ円にも買い戻しが入ったことでユーロドルも上昇、NY市場ではユーロがやや押す動きも見られました。ただ、ユーロ円の終日のレンジが2円に達したことに比べると68pips に留まり、やや動きが鈍い状態が続きました。

ドル円は東京市場のイランでの爆発音のニュースに一気に中東情勢緊迫化かと思われましたが、その後のイランの対応が大人の対応というか、あまり事を大きくはしないという様子が見えてきたことで株式市場は米国株を中心に前日高値圏へと戻す動きとなりました。

リスクオフの巻き返しで為替市場では改めて円売りの動きが出てきそうですが、155円の大台では介入警戒感がかなり強いこともあって154円台半ばよりも上の水準では積極的な買い仕掛けは出てこなさそうです。いっぽうで154円割れではまだ下がったら買いを考える向きが多く、今日のところは154円台前半では既にドル買いオーダーが入ってくると見られます。154円台前半から半ばでのもみあいが続きやすいでしょう。



配信日:2024年4月22日