デイリーレポート(2024年4月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は神経質な展開が続いています。153円台前半で介入警戒感があるいっぽうで介入が出ないならば金利差縮小思惑の後退によるドル買いの動きも見られ、方向感が出にくい流れとなりました。米国PPIは予想より弱く押しが入ったものの、すぐに買い戻され153.32レベルとわずかに高値を更新し、底堅い流れのまま引けています。

ユーロドルも動きは鈍かったものの米国PPI後の上下で1.0699レベルの安値をつける動きとなりました。ユーロ円は164円台前半をもみあいの中心とした動きが続いています。

当局はいつでも介入できる準備は出来ているのでしょうが、岸田首相の帰国が日曜ということもあって、今週は米国に遠慮しているという面はあるかもしれませんし、152円も153円も大した違いは無いということも事実ですからもう少し様子を見ようということもあるのかもしれません。

ただ、こうした状態が続くと着実に下値は固くなっていきますので、レートチェックくらいはするのではないかと思います。週末前の利食いの動き、また日柄的には株式市場や商品市場で動きが出やすい週末となりますので、他市場からの影響も気にしなくてはならないでしょう。



配信日:2024年4月12日