デイリーレポート(2020年1月21日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は110円台前半の狭いレンジ内でのもみあいに終止しました。欧州市場序盤に株価指数先物の下げとともに一時的に下げる場面はあったもののすぐに戻し、NY市場が休場となることもあって一日の値幅もわずか15銭に留まりました。

いっぽうユーロドルは、ポンドの下げとともにじり安の動きが続き、金曜安値を下回るとNY時間には一時1.1077レベルの安値をつけました。引けにかけてはポンドとともに買い戻しが入り、欧州市場スタートの水準へと戻しましたが、値幅は26pipsに留まっています。

ドル円は110円台前半での小動きの中、本邦個人投資家を中心に着実に円売りポジションが増えてきている様子です。カウンターで売っているのは主に実需のドル売りと考えられ、バランス的にはいつ押しが入ってもおかしくはない状況です。本日も基本的に上値の重たい展開を考え、110.25レベルをレジスタンスに109.90レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルも動きが出ていません。ポンドの下げは週末の英財務相によるブレグジット後の懸念を反映したものと考えられますが、その後戻した動きを見ていると、現時点ではそれほど大きな材料にはなっていないようです。ただ、ブレグジット後の英国の状況がブレグジット前よりも悪くなる可能性は高いですから、今後こうした発言や見通しには度々反応し、ポンドだけでなくユーロの重石にもなってきそうです。本日も戻り売りが出やすい流れを想定し、ユーロドルが1.1070〜1.1105、ユーロ円は121.85〜122.25とします。



配信日:2020年1月21日