デイリーレポート(2020年1月20日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日NY市場の流れを受け株価指数先物が早朝市場で一段高どなり、ドル円も一時110.29レベルと週初の安値を上抜ける動きとなりました。しかし、その後は日経平均株価の上値が重くなったことによりドル円も後が続かず。欧州市場ではユーロが対ドル、対円ともに売られたことから110円台前半で上値も重く下値も底堅いといった地合いのまま引けました。

いっぽうユーロドルは、東京市場では動かず、欧州市場に入り当初はポンドの下げに追随、その後フランス経財相による米国とEUとの貿易摩擦を懸念させる発言をきっかけに一段安。NY市場でも強めの米国経済指標がドル買いユーロ売りとなり、1.1086レベルと週間安値を更新後も上値の重たいままでの週末クローズとなりました。

ドル円は先週は110円台の大台に乗せ、短期的にはドル高地合いにあるものの2015年の125円台からのレジスタンスラインが110.20水準を緩やかに下降中で、週足終値では上ヒゲのみのトライで今のところは収まっています。今週末、来週末とレジスタンスが更に低下する中で明確に上抜ける動き(110円台半ばよりも上での週末クローズ)が無いと、現行水準から積極的にドル買いで攻めることも困難です。今週もスタートは底堅いが上値も重いという流れが続きそうです。本日は110.30レベルをレジスタンスに109.95レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルは大きく下げる流れとなっていますが、ここまでユーロ円の影響で挙げられた面も大きかったので、ドル円の上値が重たくなってくるとドル材料、ユーロ材料にも目が向いやすくなります。週初は下げた直後ということもあって、戻り売りが出やすい流れになりそうです。ユーロドルが1.1080〜1.1115、ユーロ円は121.95〜122.40とします。



配信日:2020年1月20日