デイリーレポート(2024年3月25日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は仲値すぎに151.86レベルと週間高値を更新したものの昨年、一昨年の高値圏151.91/94水準をトライしきれず反落。当局への警戒感もあり、高値安値ともに切り下げる週末前のポジション調整が目立ちました。NY市場朝方には151.00レベルの安値をつけたものの、下がったところでの買いも根強く150円台を見ることは無く、引けにかけては151円台半ばへと戻しました。

ユーロドルは上値が重く終日じり安の展開を辿りました。前日にスイス中銀が利下げに動いたことでECBも早ければ4月に動くのではといった思惑もあり、引けにかけては1.0802レベルの安値をつけ、そのまま安値圏での引けとなりました。

先週は日銀会合後に大きく円安に動いたものの、ここ2年続けてトライできなかった152円の大台を前に今回も反落する動きとなっています。151.95〜152.00にはオプション絡みの売りオーダーもあるようですが、逆に152.00超えにはストップもあるでしょうから、今後改めてトライする動きが出てくる際には荒っぽい動きになりそうです。

またユーロドルは利下げ思惑があると言っても、4月よりは6月のほうが可能性が高く、おそらくはFRBと同じ月に緩和に転じるものと見られます。ドイツ連銀総裁も利下げは夏季休暇前と6月か7月の理事会での決定を考えていること、早すぎる緩和に警戒感を示していることから、今後は6月利下げがコンセンサスになっていく可能性が高いでしょう。

今週末はイースターを控えていることもあって実質的には木曜まで。四半期末で参加者が薄い29日の値動きには注意が必要です。



配信日:2024年3月25日