デイリーレポート(2024年3月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場では昼前に日経平均株価が目先の底を打ち上昇に転じる動きとともに円売りの動きが先行、それまで上値が重たかった147円台にしっかり乗せてきたこともドル買い戻しを誘いました。その後NY市場までは147円台前半でのもみあいが続きましたが、予想よりも強い米国CPIに反応し一時148.16レベルの高値をつけました。ただ先週の下げが速かったことから148円台では売りたい向きも目立ち引けにかけては147円台半ばへ向けて売りが強まりました。

ユーロドルは1.09台前半での小動き、NY市場まではじり高となり数字を迎えましたが、CPI後も安値は1.0902レベルと終日レンジも42pipsに留まり、相変わらず動きが鈍いユーロという流れは変わっていません。

CPIが強かったことで今後も果たしてFRBが考えるインフレ率2%の達成は可能なのか疑問も出てきますが、これまで続いてきた引き締めが雇用の鈍化に影響しているであろうことを考えると、大統領選もありますしどこかで緩和に転じることは間違い無いでしょう。現状では6月FOMCでの利下げ開始と、年末時点で3回利下げと12月FOMCの金利見通しに一致してきました。

FRBは見通しを頻繁に上下させることはありませんので、来週のFOMCでも3回利下げが中央値となれば、米金利の年末に向けての見通しは安定してきます。あとは最近は審議委員の発言でも振れる日銀の動向となりますが、こちらも現状では3月マイナス金利解除というところまでは確実視されている状況です。

安値からは水準を上げてきたドル円ですが、昨夜の動きを見る限り148円台から上ではドル売りオーダーが構えているというところのようです。



配信日:2024年3月13日