デイリーレポート(2024年3月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

先週後半に下げた余波が残っていて終日安値圏でのもみあいを続けました。金曜安値を東京前場と欧州前場の二度試したものの抜けられず底堅い印象があるいっぽうで、上値も147円台では売りが出てくるといった具合で上値も重く、再度下値を試しに行く可能性のほうが高いことを感じさせる一日だったと思います。

ユーロドルはNY市場まではまったく動かず、NY市場に若干水準を下げたものの終日のレンジはわずか33pipsに留まり、動意薄の一日のままで終わっています。

今週は来週の日銀会合やFOMCを前にして思惑で動きやすいものの、すでに日銀に関しては先週にマイナス金利解除を織り込んだ動きとなりましたし、FOMCでは現状維持でサプライズも無いという見方がコンセンサスです。

場合によってはQTの見直し(ペースを緩やかにする)を議論する可能性はあるものの、その場合でも若干緩和的と取られることから、これまでのドル売りの動きを若干強めるといった程度でしょうか。

まだ1週間ありますし、当局関係者からの声は出てこない時期になりますので、基本的に市場参加者、特に大口取引の影響を受けやすい中、積極的な取引は手控えられていく流れです。



配信日:2024年3月12日