デイリーレポート(2020年1月16日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は110円台では実需のドル売りが見られることに加え、テクニカルにも110円台前半が強いレジスタンスとなっていることから上値の重たい展開が続きました。NY市場で史上最高値を更新するダウに引っ張られて買われた際にも110円の大台で止められたことから徐々に利食い売りも増えてきています。ただ値幅自体は狭く22銭レンジに留まりました。

いっぽうユーロドルは欧州市場では実需の買いと、前日高値を上回ったことによるストップも重なって上昇。NY市場では米国財務省の為替監視リストにスイスが再び戻ってきたことによるスイスフラン買いがユーロを底堅くしている様子でした。ここにきてドル円の動きが鈍くなってきていることから、欧州通貨での取引がやや活発になってきた様子です。

ドル円は2015年の125円台からのレジスタンスラインが110円台前半にあり、前日高値が同水準で止められたことから、いったん円安の動きが止まり調整局面に入ってきた様子です。株高の動きの影響も限定的でここから新たに買うほどの勢いも無いため、下がったら買いたいという参加者が多そうです。本日も上値の重たい流れを考え、110.00レベルをレジスタンスに、109.70レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルは先週金曜の安値圏から着実に安値高値ともに切り上げる展開を続けています。ドル円の円安が一巡したことでユーロドルとしての動きが出てきましたが、ユーロ買いの動きがドル売りにつながると今回はその動きがドル円でもドル売りの動きとなって出てくるのではないかと考えています。ユーロドルは引き続き底堅く1.1140〜75、ユーロ円はもみあいを考え122.40〜75とします。



配信日:2020年1月16日