デイリーレポート(2024年2月19日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に下げきれなかったこと、また日経平均株価が史上最高値に迫る動きとなったこともあり、東京市場では買いが先行し、その後は150円台前半でのもみあいが続きました。NY市場に入り発表されたPPIが予想よりも強かったことを受け、一時150.64レベルの高値をつけましたが、米国3連休前の週末ということもあり、引けにかけてはNY前のもみあいの水準に押して引けました。

ユーロドルはNY市場まで1.07台後半の狭いレンジでのもみあいが続きました。PPI発表直後は1.0732レベルまで売りが強まりましたが、その後引けにかけては逆に買い戻しが目立ち1.0787レベルと日中高値を更新後、若干押して引けました。

PPIが強かったことで今後のCPIも強いのではという見方から米金利上昇、ドル買いという流れになりましたが、物の値段自体はそこまで上がっていませんし、CPIはサービス価格や家賃の影響が大きいため、すぐにインフレが収まらないということにはならないかと思います。

ここに来て米国経済指標は重要度が高い数字では予想よりも強く、その他では強弱ミックスしてきているという状況ですので、今後は個人消費支出、CPI。雇用統計といったあたりの数字がどうなってくるかを5月FOMCまで見極めていくという流れになるでしょう。

短期的にはドル売り(対ユーロ)と円売り(ドル円、クロス円)の動きに対して、円売りの動きについては、そろそろ調整も入ってきている様子です。下がったところでの買いは残っていますが、追いかけて上を狙うという感じではなくなってきました。ユーロドルでのドル売りの動きが今はユーロ円の買いにつながっていますが、ドル売りの動きに追随する動きにつながる可能性もありそうです。



配信日:2024年2月19日