デイリーレポート(2024年2月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

金曜のドル円は東京3連休、中国の春節を控えドル高値圏でのもみあいを続けました。欧州市場序盤に149.57レベルと若干高値を更新したものの、NY市場では12月CPIが下方修正されたことで149.01レベルの安値をつけましたが、引けにかけて戻し、東京朝方の149円台前半の水準で引けました。
ユーロドルは東京市場では動かず、欧州市場序盤に若干上昇、NY市場ではCPI下方修正によるドル売りの動きから1.0795レベルの高値をつけ、そのまま高値圏での引けとなりました。またユーロ円は欧州市場で一時161.26レベルの高値をつけました。

週明けのドル円は東京が祝日、中国が一週間春節で休みとなることもあって、全般に小動きなスタートとなりました。金曜に高値圏で上値の重たい動きを続けていたこともあってドル売りが先行しましたが、149円割れでは買いオーダーもあってNY市場前に底打ち。米金利上昇、株高の動きから149円台半ばへと上昇し、引けは東京朝方と同水準でした。

ユーロドルは東京時間に上値をトライし1.08台乗せとなったものの、欧州時間に入ると根強いECBのそう切り下げ思惑から反落、NY市場ではドル買いの動きもあって1.07台半ばに押した後、東京朝方の水準で引けました。

昨日は基本的に動意薄ではあったものの、FRBが5月に緩和に転じることがコンセンサスとなっている中で、最近の発言から日銀は緩和が長引き、ECBは早期に緩和に転じるとの思惑が方向性を決めやすくなっていた様子でした。

ただ、ドル円はここに至るまである程度円売りが進んでいること、150円の大台を前にいったん足踏み状態となっていることを考えると、新たな材料が出てこないと更なる円売りの動きは難しいと思います。引き続き高値圏でのもみあい、動きが出るとするといったんは円高方向への調整と見ています。



配信日:2024年2月13日