デイリーレポート(2023年12月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では円安に動いたものの高値145.99レベルまで、その後の海外市場ではFOMCを控えて行って来いの145円水準で結果待ちとなりました。現状維持はコンセンサス通り、2024年末の金利見通し0.5%下方修正も予想通りだとは思ったものの、2024年3回利下げを好感しNYダウが史上最高値更新、米金利低下からドル円も142円台半ばまで大きく円高が進みました。

ユーロドルもFOMCまではほぼ横ばいの動きとなっていましたが、金利見通し下方修正を受け1.0897レベルまで上伸し高値圏での引けとなっています。

FOMC結果を受け来年は米金利が低下する一方で日銀は3月にも引き締めへと転換する可能性が高く、今後円キャリーの巻き返しによる円買いの動きが継続しやすいと見られます。ただ絶対的な短期金利差があるため、一方的に円高に動きことも難しく中期的には140円の大台を試す展開になると見られます。

今夜はECB理事会があり、こちらも現状維持、そして景況感の悪さから利下げに向けて何らかの言及があるかどうかが注目材料です。理事会後のラガルドECB総裁会見により注目が集まり、おそらくはハト派な発言とともにユーロ売りが出やすいという展開になるのではないでしょうか。

日柄的には昨日から1週間ほど上下に振れやすくなりますので、引き続き要注意です。



配信日:2023年12月14日