デイリーレポート(2023年12月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は米国CPIの発表を前に金曜から続いていたドル買いの調整が入りました。東京朝方からじり安を辿っていたところ、CPIが予想通りの結果となったことで一時144.72レベルの安値をつけました。しかし、米金利が発表後に上昇に転じたため、ドル円も買い戻され145.85レベルまで反発、引けにかけては145円台半ばに押して引けました。

ユーロドルは東京市場では動かず、欧州市場序盤からドル売りの動きに引っ張られてユーロが上昇、CPI直後には1.0828レベルの高値をつけました。その後は米金利の動きとともに1.0767レベルまで押し、引けにかけては1.08近くに戻しています。

CPIが予想通りだったことで本日のFOMCで現状維持となることは間違いないところですが、声明文に変化が見られるのかと、ドットプロットで2024年末の金利見通しがどの程度下がるのかに注目が集まります。ウォラー理事に続いて、他のメンバーからもハト派発言が出る可能性は考えられますし、2024年末の金利見通しも0.5%下がり、6月の時の見通しに戻す可能性は高いのでは無いかと見ています。

そうなると、金利低下とドル安というこれまでの動きが再開すると見られますが、明日にはECB理事会もあり、ユーロドルは動きにくい流れとなるでしょう。なお、日柄的には本日から1週間ほど上下に振れやすくなりますので、その点には要注意です。



配信日:2023年12月13日