デイリーレポート(2023年11月28日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は前週後半の上値の重さもあってドル売りが先行、また米10年債利回りも終日下げ続ける動きとなったことから、NY後場には148.54レベルまで水準を切り下げ安値圏での引けとなりました。

ユーロドルも基本的にドル安(ユーロ高)の動きを続けましたが、NY朝方にユーロ円の売りが出た際に一時的な押しは入ったものの、引けにかけてはユーロ高値圏に戻して引けています。

12月FOMCでの現状維持はコンセンサスとなり、それ以上に2024年末の金利見通しのほうに注目が集まることとなるでしょうが、市場参加者の緩和時期見通しは相変わらず来年5月か6月のFOMCとなっていますが、FRBはターミナルレートに到達後はその水準を長く維持すると言っていることもあり、FOMCに向けての関係者の発言を含め、重要な会合ということになるでしょう。

そして足元の為替相場は既に緩和時期の話を考える向きも出てはいるものの、現状はまだ膨らみすぎた円売りポジションの調整が続いているという見方の方が良いかと思います。直近では21日安値と22日高値の61.8%押しの148.13、78.6%押しの147.70をターゲットにもう一段の下げを探る展開です。

ユーロドルもドル円とともにドル安(ユーロ高)、ユーロ円はドル円に引っ張られ下げやすい試合となっていることから、ユーロドルの動きはドル円ほどの値幅にはならないというところです。



配信日:2023年11月28日