デイリーレポート(2023年11月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けもドル円は早朝から円安相場が続きじりじりと水準を上げていきました。NY市場前場には米金利上昇もあり昨年高値に迫る151.91レベルの高値をつけましたが、介入警戒感もある中で大口の売りにストップを巻き込み一時151.20レベルの安値をつけました。しかし動きが落ち着くと改めて円売りの動きとなり、引けは151.72レベルまで値を戻しています。

ユーロドルもユーロ円の買いが出ていることからNY市場まではじり高、NY朝方に米金利が上昇する動きとともにユーロ売り・ドル買いにより1.0665レベルの安値をつけましたがすぐに切り返し、その後は改めてドル円とともにユーロ円にも買いが入ったことで1.0706レベルまで水準を上げ高値圏での引けとなりました。

ドル円は昨年高値まであと数銭という水準まで迫りましたが、介入警戒感もあり大きめのドル売りが出ると過剰に反応する動きが見られます。ただその後はすぐに元の水準へと戻してくることから、今週中に昨年の高値を上抜けし152円台に乗せる動きを皆が想定しているという感じです。今夜のCPIが波乱要因ではありますが、余程弱い数字でない限り、ドル円は押し目買いが続き、介入を試しに行く流れは変わらないでしょう。

個人的には152円台半ばは介入が出る可能性が高いと考えますが、果たしてどこで出てくるのか、変動重視で水準ではないというものの152円台に乗せてくる場合にはいつ実弾介入が出てもおかしくはないこと、そして介入で下がったところは絶好の買い場となること、ここまでは既定路線で進むような感じがします。

なお本日のCPIは前年比で3.3%(前回3.7%)、コアCPIが4.1%(前回4.1%)となっています。予想よりどちらに振れたとしても動きそうですからNY朝方の動きには要注意です。



配信日:2023年11月14日