デイリーレポート(2023年11月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に続いて昨日も多少の上下を挟みつつもドル高の動きが続きました。クロス円も底固いことを考えるとドル高より円安というほうが正確かもしれません。介入警戒感も薄れていく中で日米金利差を考えるとドル買いでしか動けないといういつもの流れに戻っています。FRB関係者のタカ派発言が続き、パウエル議長も必要ならば追加利上げといった発言をしたことで、米金利が上昇、引けにかけて151.39レベルまで上昇し高値引けとなりました。

ユーロドルは欧州市場で多少の上下は見られたものの米金利上昇によるドル買い・ユーロ売りから1.0660レベルまで下押しして安値引けとなりました。一方ユーロ円は高値を更新し161.80レベルまで上伸後に引けにかけては50銭ほど調整が入りました。

ドル円は昨年高値の151.95レベルを急激な変動を伴って上抜ける動きでないと介入が出なさそうな感じがします。当局も11月1日ややトーンが強めの発言をして依頼これといった発言が出ていませんが、じり高の動きであれば注視してはいるが介入まではしないというところでしょうか。ただ昨年高値までの距離は近く、今後試す動きが出てくるでしょうから、その時の状況にもよりますが152円から153円の水準での介入実施が一番ありそうなシナリオです。

本日は既に150円代後半ではドル買いオーダーが入ってきそうですが、高値も週末を控えて151円台半ばより上をトライする勢いも無さそうです。



配信日:2023年11月10日