デイリーレポート(2023年11月2日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日の日銀会合でYCC再修正、財務省の介入額ゼロの発表を受け大幅に円安が進みましたが、昨日は朝から神田財務官が介入はスタンバイと昨年と同様の発言をしたことから調整の円買いの一日となりました。また注目のFOMCを現状維持、パウエルFRB議長会見もややハト派的と受け取られたことも重なって150.66レベルまで下押し後、やや戻して引けました。

ユーロドルはドル円とともにユーロ円でも円買い戻しの動きが続いたことから上値の重たい展開が続き、NY市場で1.0517レベルまで押しが入り、やや戻して引けています。

ドル円は一連のイベントが終わり火曜に目先の高値をつけた格好となっていますが、円高への調整局面ではあえて介入も出ないと見られ、そうなると押し目では改めてドル買いが出てくる流れは変わらなそうです。おそらく150円割れでは既にドル買いオーダーが入っていそうですが、介入をするならば逆に下げてきたところで更に売る介入のほうが効果はありそうです。

また現時点では円金利も一気に1.0%を超える動きにはなっていませんが、今後も円金利の上昇は続くでしょうから、それを考えるとドルの上値もまた重たくなってくると見られます。明日には雇用統計もありますので、もみあいあるいはややドルの上値が重たい一日となっていきそうです。



配信日:2023年11月2日