デイリーレポート(2020年1月6日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

一週間間が空きましたので、年末年始の動きをざっと振り返っておきます。

ドル円は12月28日までは動意薄の展開が続きましたが、東京市場が最終日となった30日に株価が上値が重たくなる中で、年末年始のポジション調整によるドル売りが東京前場に見られました。NY市場に入りダウに売りが入る動きとともにドル円も一段安となり、31日には108円台半ばまで下押し。31日NY市場ではトランプ大統領が米中通商協議の合意が1月15日と発表したもののやや戻す程度での年末クローズとなりました。年明け2日にはNY市場で米金利低下の動きからドル売りへとつながる中、3日アジア市場前場に米国がイランを攻撃しイランの司令官が死亡とのニュースに一段のリスクオフの動きとなり107円台へと入り込みました。その後は108円を挟んで上値の重たい展開となり、本日週明けのシドニー市場では中東情勢を懸念し一時107.77レベルをつけて東京市場再開となります。

いっぽうユーロドルは、27日東京市場で実需と思われるユーロ買いが入り、クリスマス休暇明けの欧州勢もユーロ買いに動いたことから一段高。NY市場でも週末前のユーロ買いが目立っていました。週明け30日の東京市場ではドル売りの動きがユーロ買いを継続させる格好となり、あっさりと1.12台乗せ。31日も取引が薄い中で買いが目立ちNY市場では一時1.1239レベルと8月以来の高値をつけました。その後年明け以降は一転、ドル円におけるリスクオフの動きがユーロ円にも波及し、ドル円の下げる動きとともにユーロドルも下落、3日には1.1125レベルと12月27日東京後場の水準まで下押し後、1.11台半ばを回復しての週末クローズとなりました。

さて、本日ですが中東情勢が不透明感を増す中で、株価先物は早朝から売られ、また金価格も1500ドル台後半へと急騰、完全にリスクオフにシフトする形となっています。ドル円も東京市場再開とともに108円台に戻してはいますが、上がったところでは売りたい向きが構えているものと考えられます。現状、休み明けということから107円台では実需筋のドル買いも見られますが、一巡した後は上値が徐々に重くなってくる展開が予想されます。本日のドル円は108.20レベルをレジスタンスに、107.60レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルも年明け以降のドル円にユーロ円が追随し、ユーロ円の動きがユーロドルの動きとなってくる展開が中東情勢が懸念される状況下では続くと見ていてよいでしょう。株価とドル建て金価格を見ながらドル円が動き、その動きと同じ方向でユーロ円とユーロドルの動きを見ておくと良さそうです。本日は、ユーロドルが1.1120〜80、ユーロ円は120.20〜85と上値の重たい展開を考えています。



配信日:2020年1月6日