デイリーレポート(2023年10月27日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円はNY市場での円売りの動きを続け、後場には一時150.78レベルの高値をつけました。しかし、介入警戒感もある中で仕掛けのドル売りに反応し、149.82レベルと1円ほどの急落を見ることとなりました。介入かと疑心暗鬼になる水準だったものの介入ではないとわかるとすぐさま買い戻しが入り150円台半ばへと戻しましたが、150円台半ばでの上値が重くなり、上下しながらも150円台前半での引けとなりました。

ユーロドルはECB理事会を控えて動きは鈍かったもののドル円でのドル買いに引っ張られて上値が重たい地合いで理事会を迎えました。結果は予想通り現状維持、先行き景気への懸念とインフレが収まっていく見通しが示されましたが目立った反応は見られず、終日のレンジも47pipsとイベントがあった割には静かな値動きの一日となりました。

ドル円は150円台後半まで上昇したことによる警戒感はあったものの、実弾介入はどうも現在の水準では無さそうだと考える向きも多く底固い地合いは続いています。しかし来週の日銀会合でYCCの修正もあり得るなど、円売り一辺倒でもいられない時期となっていることから、週末前のポジション調整もあり、目先は昨日の高値がいいところではないかと見ています。

ユーロドルはイベント通過で上値が重たくなりやすい流れに回帰したと見ています。ただ、1.05の大台でのユーロ買いもいますし、週末を控えていることから1.05台半ばでもみあいのまま週末を迎える可能性が高そうです。



配信日:2023年10月27日