デイリーレポート(2023年10月24日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円はNY市場までは高値もみあいを続けましたが、米国10年債利回りが一時5.021%まで上昇した際も149.99レベルが高値と、150円の大台に対して異常なまでの警戒感が見られました。その後米金利が急反落しユーロドル上昇に引っ張られてドル円も149.56レベルまで下押ししましたが、引けにかけてはやや戻しました。

ユーロドルは東京市場では若干売りが先行したものの、欧州市場に入ると木曜のECB理事会を前にしたポジション調整と見られる買いが強まりました。NY市場では5%をつけた達成感から急速に水準を下げる米金利とともにユーロドルは1.0678レベルまで上昇し、高値圏での引けとなりました。

ドル円は連日ギリギリのところで150円はつけられないという流れが続きます。150円を付けたと同時に介入という注文でもメガバンクに入っているのではないかと思わせる動きです。と言っても149円台後半でのもみあいも続けているので、この状態が続くとどこかで一度は試す流れになるのでは無いかと見られます。

ここに来て米10年債がついに5%台に乗せましたが、急速にその後下げたところを見ると達成感が出た様子で、その後は4.831%まで水準を下げました。金利上昇を悪材料に米国株も上値が重い流れが続きますし、来週のFOMCの結果如何に関わらず、当面の各金融市場は神経質な流れとなっていきそうです。



配信日:2023年10月24日