デイリーレポート(2023年10月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円は朝方に148.42レベルの安値をつけましたが、押し目買いが根強く欧州市場序盤までじり高。海外市場に移ってからは米金利低下の動きとともに押しも見られましたが、ドル買いのほうが強くNY後場には149.32レベルまで上昇し、149円台での引けとなりました。

ユーロドルは高値圏で神経質な値動きとなっていたものの底固い動きが目立ちNY前場には1.0635レベルの高値をつけました。しかし値幅は狭く終日のレンジは54pipsに留まりました。

イスラエル情勢のリスクオフの動きによる米国債買いが出ていると言われており、昨日は10年債利回りは4.544%まで下げ、その後も上値は重たいもののそれでも依然として高い水準であることには変わらず、ドル円でのドル売りには繋がっていません。新たなドル売り材料でも出てこないと日米金利差を背景としたドル買いの動きは簡単には止められそうもありません。

ユーロドルも着実に上昇したことで、テクニカルには下降チャンネルの上限に達していますので、ここからのユーロ買い戻しは徐々に引いていくと見られます。1.06台は戻り売りを考える水準になるでしょう。結局のところドルの押し目買いの動きは対円、対ユーロとも継続中ということになります。



配信日:2023年10月12日