デイリーレポート(2023年10月3日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は週末に米国議会でつなぎ予算が可決されたことで政府機関閉鎖が回避され、早朝に若干ギャップアップしてのスタートを切りました。底固い動きとなってはいたものの、150円の大台を前にして介入警戒感もあり、高値は149.87レベルまでで高値圏でもみあいのまま引けています。

ユーロドルはドル円に比べしっかりと下げた印象です。米金利上昇の動きに素直にユーロ売りで反応し、年初来安値も下回ったことから1.0477レベルまで下押しし安値引けとなりました。ユーロ円もユーロドルでの下げが大きかったことから157.00レベルまで下押しし同じく安値引けとなっています。

ドル円は今朝の上値を若干更新し149.88レベルまで上げています。150円の大台までわずかであることを考えると一度は大台乗せを見ると思いますが、それで介入を呼び込むのかとなるとやや疑問です。それでは、今後の良い押し目を作ってしまうこととなり、介入効果も限定的でしょう。

介入が出ないと油断させておいて皆が買いに傾いたあたりで一気に下げるくらいのことをしないと効果はないと思いますが、それがいくらなのかとなると150円台半ばといったあたりでしょうか。

ただ、それでも長期的には絶好の押し目となることはたしかでしょう。海外勢が警戒する日銀の緩和縮小とセットでないと現状の為替相場を反転させることは難しいと言わざるを得ません。本日も警戒感はあるもののじり高、押し目も買いという流れは続きそうです。



配信日:2023年10月3日