デイリーレポート(2023年9月25日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円は前日の下げが一巡すると改めてドル買いへと動き、日銀会合ではYCCの効果見極めは時期尚早とし、マイナス金利解除の思惑も一旦遠のいたことから148.42レベルの高値をつけました。その後も底堅く推移し、NY市場では一時的な下押しも入りましたが、引け間際に148.41レベルへと東京高値に近づいての高値圏での引けとなりました。

ユーロドルは方向感が出ない一日となりました。欧州市場序盤に発表されたフランスPMIに反応して1.0615レベルの安値をつけましたが、すぐに買い戻され、その後は1.06台半ばで細かい上下をを見せる程度の週末クローズとなりました。

一連の金融政策イベントが終わり、いつものパターンですがイベント経過で落ち着くと改めて絶対的に日米金利差、あるいは他国との金利差に視点が戻り円独歩安の動きとなります。ただ今週に関しては9月末を控えての実需の動き、またもし149円台に近づくような動きが出てくると介入警戒感も高まりますので、積極的な円売りは仕掛けにくくなるでしょう。

ユーロドルはドル高によるユーロ売りの動きと、ユーロ円での円売りの動きとで相殺しあいユーロドルの動きが鈍くなる動きですが、これも何度も見てきた動きです。週初はまだ影響はありませんが集半ば以降はやはり月末実需の動きを警戒する流れになっていくと考えられます。

なお日柄的には期末の29日前後はドル安方向への動きが出やすい時間帯となりますので、期末前にドルが一段高となる場合には一段と注意が必要です。



配信日:2023年9月25日