デイリーレポート(2023年9月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週末の植田日銀総発言(物価上昇に確信が持てればマイナス金利の解除がありうる、年末までにそのデータが揃う可能性がある)をきっかけに週明けのドル円は大きくギャップダウンして始まり、一時的に買い戻しは見られたものの、欧州市序盤には145.90レベルの安値をつけました。欧州市場では急速に買い戻しが入ったものの147円には乗せられず、NY市場では売りも出て146円台半ばで引けました。

ユーロドルはドル円のドルの動きに追随しながらもユーロ円での円の動きもあり、結果はじり高の一日となりましたが、終日のレンジは52pipsに留まりユーロ円の動きがドル円とともに目立った週明けとなりました。

ドル円は来週の日銀会合での政策変更は無いでしょうが、今回の発言に関して会合後の会見でどのような説明がなされるのかで今後の方向性が決まってきそうです。絶対的な金利差から中長期のポジションは円売りに傾いていますが、投機的な動きが出てくるといったんポジション調整が加速する可能性もあり、FOMCとともに注目されるところです。

ユーロは一週早く今週にECB理事会がありますので、それまでは大きくは動きにくいでしょうが、9月は現状維持がコンセンサスとなっているため、結果よりもその後の会見に注目が集まります。

本日のドル円は昨日のレンジ内で147円は売り、146円台前半は買いという動きになりそうです。



配信日:2023年9月12日