デイリーレポート(2023年8月23日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は米10年債利回りが緩やかに低下するとともに日本の10年債利回りが上昇し2014年以来の水準まで上昇したことが重なり、ドル売り・円買いの流れが続きました。欧州市場昼頃には145.49レベルまで水準を下げたものの145円台前半では押し目買いも根強く、146円台を回復後にやや押して引けました。

ユーロドルは欧州市場序盤まではドル円と歩調を揃えてドル売り(ユーロ買い)となっていましたが、1.09台前半では戻り売りが見られたことと、ユーロ円の売りにも押されてNY市場では1.0833レベルまで下落後に安値圏での引けとなりました。ドイツ国債の金利が低下したこともユーロ売りの材料とされていました。

ドル円は現状146円台前半の売りと145円台前半の買いとで綱引き状態ですが、25日のジャクソンホールでのパウエル議長講演までは方向感が出るとは思えません。議長発言をきっかけに動きが出てくることは確かでしょうが、最近の地合いからするとハト派的な発言により反応しやすいと見られます。

また日柄的に明日24日から水星が逆行しボラティリティの上昇が見込まれますが、そのタイミングでのジャクソンホールということで一層の注意が必要なことには留意しておきましょう。



配信日:2023年8月23日