デイリーレポート(2023年7月26日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は本日からの金融政策イベントを前にNY市場までは米金利上昇にも関わらず、141円台前半での小動きが続きました。NY市場では米金利が低下に転じた動きとともにドル売りとなり、ユーロ円の下げも手伝って140.85レベルまで下げて安値引けとなりました。

ユーロドルは東京市場ではやや底堅い動きとなっていましたが、欧州市場に入り発表された弱い経済指標に反応してユーロ売りの動きが強まり、NY前場に1.1020レベルの安値をつけました。引けにかけてはドル売りの動きからやや買い戻されています。

本日からの金融政策イベントでは本日27時のFOMCが一番手、ただ0.25%の利上げ自体は完全に織り込まれているため、注目度が高いのは27:30からのパウエル議長会見です。今回は金利見通し発表はありませんが、9月以降の利上げ見通しに対して修正を示唆するような発言が出てくるのかどうかに注目です。FRBは6月時点で年末までに7月プラスもう1回、いっぽうで市場参加者は一貫して7月で打ち止めという見方が続いています。

打ち止めを感じさせるような発言が出てくると、米長期金利低下をきっかけとしたドル売りに繋がる可能性もあり、動くとすれば明日の未明ということになるでしょう。相変わらずタカ派なスタンスを示すようであれば逆に金利上昇、ドル高のイメージです。ただ今回の利上げで絶対的な金利差拡大でスワップ金利もばかにできませんので長くドル売りポジションを持つことは一段と難しくなるでしょう。



配信日:2023年7月26日