デイリーレポート(2023年7月24日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では小動き、欧州市場序盤に日銀がイールドカーブコントロール修正の必要性は乏しいと考えているとのニュースをきっかけに円安に振れ、141.95レベルの高値をつけました。その後の海外市場では高値圏でもみあいのまま引けています。

ユーロドルは終日安値圏でのもみあいを続けましたが、ドル円でのドル買いの動きもあり、NY市場で一時1.1108レベルと前日安値をわずかに下回りましたが、1日のレンジはわずか37pipsに留まりました。

ドル円は1日のレンジが2円20銭にも及び、28日の日銀会合に向けてイールドカーブコントロール修正の思惑は完全に後退した様子です。いっぽうで神田財務官は急速に円安に動いたことに対して牽制発言をしたことから、さらなる円安進行は抑えられています。

おそらく、イールドカーブコントロール修正思惑を無くすために日銀側が通信社を使って市場に日銀の方向性を伝えたと考えられますので、逆に修正がある場合には大きく円高に振れることになりそうです。ただ今週は水曜のFOMC、木曜のECB理事会もあり、週前半は積極的には動きにくい流れとなるでしょう。



配信日:2023年7月24日