デイリーレポート(2023年7月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では米国雇用統計を前に改めて調整の円買いが先行しました。クロス円でも円買いが先行したこともあり、欧州市場序盤には143円割れ。雇用統計はNFPが予想よりも弱く初動はドル売りとなったものの、すぐに元の水準へと戻しましたが、その後米金利が低下する動きとともにドル売りが強まり142.07レベルまで下押しして安値引けとなりました。

ユーロドルは東京市場では動かず、欧州市場序盤にドル円とともにユーロ円も下げたことからいったん下押しが入ったものの雇用統計発表を前に元の水準に戻して指標待ち。雇用統計直後は上下あったものの、米金利低下によるドル売りにユーロドルは1.0973レベルまで上昇し高値圏での引けとなりました。

ここからどう動くのかは判断が難しいところですが、当初想定していたターゲット142円台半ばを達成したことで、同水準よりも円高レベルではさらに拡大が予想される日米金利差を背景にドル買い直しの動きが出やすいと考えられます。

ユーロドルも前回上値の重かった1.1010の大台手前でいったん売りオーダーが出やすくなると言えるでしょう。ただ、金曜のドル売りの波が思った以上に大きかったことでドルの戻り売りを考える向きも増えてきそうです。

本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  142.00〜143.00
 ユーロ  1.0925〜1.0990
 ユーロ円 155.80〜156.80



配信日:2023年7月10日