デイリーレポート(2023年7月7日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では株安の動きとともに円買いが続き欧州市場序盤には143.55レベルの安値をつけました。その後NY市場まで上下はあったものの上値が重たい展開でしたが、予想よりも強いADPとISMに反応し144.65レベルと東京朝方の高値に並んだものの抜けられず反落。引けは144円前後でのもみあいで引けました。

ユーロドルは東京昼過ぎまではユーロ円の売りもあり若干上値の重たい展開でしたが、その後はユーロ円とともに反転上昇、NY朝方には1.0901レベルの高値をつけました。その後強いISMによる米金利上昇によるドル買い(ユーロ売り)で東京時間の安値1.0833レベルに並んだものの下げきれず、引けにかけては1.08台後半へと戻しました。

ADPが予想よりもかなり強い上振れとなりましたが、そうなると今夜の雇用統計本番のNFPは予想よりも下振れするのではないかとADPのリバース・インジケータぶりを懸念したくなりますが、すでに米金利は10年債利回りが4.081%と年初来の高値圏に近づいている中でドル円の上値が重たいことを考えると、弱い数字が出た時のドル売りの動きの方が大きくなりそうではあります。

ドル円は当局の牽制もあり145円台の上値が重たくなっていますので、買い手も押し目を待って買いたいという姿勢になっているようです。



配信日:2023年7月7日