デイリーレポート(2023年6月22日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に調整で下げたものの下げきれなかった動きもあり、昨日は東京朝方から改めてドル買いの動きが再開する展開となりました。上下しながらも欧州市場序盤には142.17レベルまで上がったものの先週高値を抜けられず、いったん利食いの売りも出ました。NY市場では米金利が上昇し、パウエルFRB議長の議会証言でも金利はまだ上昇する必要があるとしたことから、一時142.37レベルの高値をつけたものの、142円台は警戒感も強く引けにかけては141円台後半へと押しました。1日の値幅はわずか43銭に留まりました。

ユーロドルはNY市場まではほとんど動かず、NY市場でのドル円の買いがユーロ円にも波及し、ユーロ円が先週高値を更新する動きとともに1.0991レベルまで上昇し、そのまま高値圏での引けとなりました。ユーロ円は高値155.91レベルと2008年以来の高値をつけています。

ドル円は142円台前半に入ると上値が重くなり、警戒感が強い状態が伺えます。テクニカルにも、当局に対する警戒感からも142円台半ばが現在はレジスタンスとなっていますが、その分警戒感が出にくいユーロ円での買いが強まっていて、その影響がユーロドルでの買いにつながっている面が強いと言えるでしょう。

本日は英中銀のMPCがあり0.25%の利上げが予想されていますが、サプライズがなければポンド円、ユーロ円での利食いが入るきっかけとなる可能性がありそうです。ただ、その場合でも下がったところでは改めて買いが入ってくるという動きに変化はなさそうです。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  141.30〜142.05
 ユーロ  1.0960〜1.1025
 ユーロ円 155.20〜156.05



配信日:2023年6月22日