デイリーレポート(2023年6月9日配信)
ドル円は前日NY後場に上がりきらなかったこともあって朝方からじりじりと水準を下げる展開が続きました。NY市場に入り発表された失業保険の数字が悪かったことをきっかけに米金利低下、ドル売りが強まり138.81レベルまで売られ、そのまま安値圏での引けとなりました。
ユーロドルも終日ユーロ高(ドル安)の展開が続きました。欧州市場に発表された2期連続マイナスのGDP確報値にも反応せず、来週のFOMCに向けて米金利にしか目が向いていないという印象の一日でした。
昨日の引け時点で利上げ織り込み度は28%と指標にも目立った上下はなく、70%前後は現状維持を見込んでいます。インフレとリセッションとをいかにバランスを取るのかということですが、FRBとしては可能であればそろそろ利上げは止めたい、ただインフレが想定以上に下げ止まっているので、6・7月はどちらもあり得るというメッセージを発してきたということです。
既にブラックアウト期間に入っているため、突発的なことが起きればWSJのティミラオス氏を通して何か言ってくるというところでしょうか。本日は週末前ということもあり、あまり大きな動きは出てこないと思いますが、どちらかというとドルの上値が重そうではあります。
配信日:2023年6月9日