デイリーレポート(2023年6月5日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は米国雇用統計を控えて様子見が続きました。雇用統計のNFPが予想(18万)よりもかなり強い33.9万人となったことを受け米金利が上昇、為替市場もドル高となり140円の大台乗せ後に若干押して引けました。

ユーロドルもドル円と同様でNY市場までは高値圏でのもみあいを続けていましたが、強いNFPによるドル買いの動きから1.0705レベルまで押して安値引けとなりました。

強い雇用の数字を受けて6月FOMCでは現状維持か利上げか一層不透明感が増しましたが、まだCPIも残されていることから五分五分のスタンスでいた方がよさそうです。

シカゴFF先物の0.25%利上げ織り込み度は6月が25%、7月が54%程度と6月は様子を見た上で7月に利上げという見方がコンセンサスとなっています。ただ11月には利下げに転じるという見通しも変わっていないことから、あと1回上げて、その分を下げるという動きが年後半の見通しとなっています。

また金曜は金利上昇の影響はなく、米国株が大幅高で終わり、日本株もそれを受けて強い地合いを維持となるでしょうから、リスクオンの動きによる円売りがどこまで伸びるのか、先週高値を抜けられるかどうか、それを見た上で調整の動きというイメージでいるとよさそうです。

またユーロドルについてもドルの動きとしてドル円と同じ流れを想定した上で、どこで底入れするかを探るというスタンスでよいでしょう。



配信日:2023年6月5日