デイリーレポート(2023年5月31日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

昨日のドル円は朝方こそ上値が重たかったもの後場に改めてドル買いが強まり140.93レベルと前日高値をわずかに超える水準となりました。その後、財務省、日銀、金融庁の三者会談を実施とのニュースが入り反落。会談では特定の水準は考えないことや急激な変動は問題があることに言及し、あらゆるオプションと介入も想定している内容となりました。NY市場では139.57レベルまで調整が入りやや戻しての引けとなりました。

ユーロドルはドル円が高値をつけるまではドルとして同様の動きとなっていたものの、ドル円の反落とともにユーロ円でも売りが広がったことでユーロドルは上値が重たい動きとなりました。

昨日の三者会談は昨年の介入前の動きを思い出させるという点では目先の円安値を確認することになったと言え、今後昨日のドル高値を超えるような動きでは常に介入警戒感を持たざるをえないということになるでしょう。

水準よりもボラティリティとは言っても150円を超える水準が良いとは思えませんし、それ以上に昨年介入後に下げた後の戻り高値が142円台であったことは注目です。仮に同水準を上抜けるとテクニカルには昨年高値まで上げてしまう可能性があり、介入の可能性がかなり高い水準ではないかと見ています。

といっても円を買う材料も無いので、当面は137円から142円を中心レンジとするドル円相場になり、ドル円の動きとともにクロス円も動くという見方をしていると良いでしょう。



配信日:2023年5月31日