デイリーレポート(2023年5月29日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に大台140円を見た達成感や週末前のポジション調整もあって欧州市場序盤に139.50レベルまで売られ上値が重いままNY市場に入りました。NY市場に入り発表された経済指標が予想よりも強く米金利上昇とともにドル円も改めて買いが強まり140.73レベルと高値を更新後、高値圏での引けとなりました。

ユーロドルもNY市場まではユーロ買い(ドル売り)の動きが先行、NY市場ではユーロ売り(ドル買い)に転じ、一時1.0702レベルの安値をつけました。しかしドル円とともにユーロ円でも買いが強まり150.93レベルまで上昇したため、ユーロドルの値幅は57pipsにとどまりました。

週末に米国の債務上限問題の協議が合意に達し、あとは31日に議会を通れば今後2年間債務上限が引き上げられ、同時に歳出の削減も行われることとなります。イエレン財務長官はデフォルトの期限として6月5日という日を示していましたので、合意が6月に入り込みギリギリの決定になるかと思いましたが、思ったよりもすんなりと決まった感じです。

ただ合意自体は必ず合意するという見方がコンセンサスでしたから、週明けの早朝相場で株高が先行したものの後が続かず、どちらかというとイベント通過で利食いも出やすくなりそうです。為替市場も円安の動きに対して調整が入る可能性を見ていますが、米国市場が休場となるためあまり大きな動きはなさそうです。

本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  140.00〜140.75
 ユーロ  1.0705〜1.0770
 ユーロ円 150.30〜151.00



配信日:2023年5月29日