デイリーレポート(2023年4月17日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は欧州市場までは上値の重たい流れが続き、欧州市場前場には132.17レベルの安値をつけました。しかし、前日安値はトライしきれず132円台で底固めをしてのNY市場入り。NY市場では序盤にウォラーFRB理事がタカ派な発言をしたことから米金利が上昇し、ドルも133.84レベルまで買い進められ、そのまま高値圏での週末クローズとなりました。

ユーロドルは東京市場で1.1076レベルと前日高値を若干上回る動きとなっていましたが、欧州市場に入ると徐々に上値が重くなり、NY市場では米金利上昇によるドル買いからユーロドルも1.0972レベルまで売られ安値圏での引けとなりました。

ウォラーFRB理事は、インフレはまだ高すぎる、金利をさらに引き上げる必要がある、とタカ派な発言を行い米国10年債利回りは3.424%から3.536%へと上昇、4月3日以来の水準へと戻してきました。ただ、5月FOMCにおける0.25%利上げの見通しについては変化無く、緩和への転換が7月から9月へと後退したという状況です。

金利市場の動きからはドルは目先底堅くなりそうではあるものの、経済指標は金曜に発表されたものも強弱ミックスしていることや全般には予想よりも弱目の数字が出やすい流れを考えると上値も重く、当面はレンジの中での取引になりやすいと見られます。

本日はNY終値よりも上の水準では徐々にドルの上値が重たくなる流れを予想し、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  133.30〜134.10
 ユーロ  1.0930〜1.1000
 ユーロ円 146.40〜147.20



配信日:2023年4月17日