6月20日デイリーレポート(2019年6月20日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は米中通商協議再開を好材料とし早朝相場は円安の動きが先行したものの前日高値は超えられず反落。欧州市場序盤には108.24レベルまで下押し後に、ここ2週間の中央値とも言える108.45レベルまで戻してのFOMC待ちとなりました。FOMCでは結果こそ現状維持であったものの、これまでの利上げを想定した文言が削除され、利下げを想定したものへと方向転換したこと、また金利見通しでは
メンバーの約半数が年内の利下げを想定していることがわかり、株式市場は上昇、為替市場はドル売りと想定通りの動きとなりました。いっぽうユーロドルは前日の売りに対する調整もあってFOMCまではじり高の展開を辿っていましたが、FOMCの結果を受け一時1.1254レベルの高値をつけ、引けにかけては小緩んでの引けとなりました。

ドル円は、FOMCにおいて金融政策の方向性を緩和へと舵を切ってきたことが明確となったことを受け、金利差縮小思惑によるドル売りとなりました。また株式市場は前日の米中協議再開を好材料としているものの、為替市場では結果を見るまでは安心できないといった雰囲気も強く、積極的なリスクオンの円売りとはなっていません。トランプ大統領が他国の緩和政策や通貨安に神経質に反応することから、本日の日銀会合でも追加緩和には触れないのではといった思惑もありそうです。本日もドル円は上値が重たい動きを考え、108.20レベルをレジスタンスに107.60レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロは前日の追加緩和の可能性に言及したドラギ総裁発言、そして昨夜のFOMCにおける引き締めから緩和への転換とで、材料的には打ち消しあうものではありますが、米国の緩和はすでに織り込み済みであったことを考えるとマーケットが落ち着いた後は改めてユーロ売りに繋がりやすいと考えています。1.12台後半では売りたい向きが出て着実に上値を抑えてくるでしょうから、本日上がったところは戻り売り、1.1270レベルをレジスタンスに1.1210レベルをサポートとする流れでしょう。ユーロ円は両通貨ペアで上値が重たくなる流れを考えていますので素直に売り、121.50レベルをレジスタンスに120.90レベルをサポートとします。

レポート全文 http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf



配信日:2019年6月20日