デイリーレポート(2023年4月11日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は仲値前から実需のドル買いが入り、金曜高値を上抜けた仕掛けの買いも加わって昼過ぎには132.80レベルの高値をつけました。欧州市場序盤には植田日銀総裁の会見を控えてのドル売りに上がる前の水準に押していましたが、会見内容が緩和継続、イールドカーブコントロール継続と思った以上にハト派な内容だったことを受け円売りが加速。NY市場前場には133.87レベルまで高値を切り上げ、133円台半ばに押して引けました。

ユーロドルはNY市場までは横ばいで方向感が無い流れでしたが、ドル円でのドルの動きに引っ張られて1.0831レベルまで売られやや戻しての引けとなりました。

ドル円は欧州市場序盤の段階では行って来いの動きから132円を若干上回る水準で海外市場入りとなりましたが、植田総裁会見で出口戦略への言及を期待する動きもあった中で国会での所信に比べてハト派だったことから、イースターで欧州市場参加者がほとんどいない中で思った以上に円安に振れた動きでした。

先週の高値133.75レベルを上抜けるまでストップの買いと仕掛けの買いとが合わさって上昇していますので、現状では利食いたい向きの方が多いように思えます。本日は昨日の調整によるドル売りが出やすいこと、ユーロドルはその動きに引っ張られて買いが出やすいことを中心に考えるとよさそうです。

本日から欧州勢も戻って流動性は回復、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  132.80〜133.80
 ユーロ  1.0840〜1.0900
 ユーロ円 144.20〜145.20



配信日:2023年4月11日