デイリーレポート(2023年4月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は週末にサウジアラビアが5月から50万バレルの原産を発表、OPECプラスと協調して115万バレルの減産が行われることを受け、原油価格とともにドル円もギャップアップして始まりました。東京後場には133.76レベルへと金曜高値を更新しましたが、133円台後半では利食い売りも多く下げへと転換、NY市場では弱い経済指標を受け米金利が低下するとドル円も下げが加速し、132.20レベルまで売られ安値圏での引けとなりました。

ユーロドルも東京市場ではユーロ売り・ドル買いが先行しましたが、1.07台後半で底固めのあと欧州市場序盤には急速にユーロ買い戻しの動きが入りました。月末に売った向きの買い戻しと見られ、NY市場では米金利低下によるドル売りから1.0917レベルまで上昇し、若干押して引けました。

次々と金融市場を騒がせるニュースが出てきますが、今度はOPECプラスによる減産です。サプライズであったことから原油価格は大幅高で反応しましたが、昨年12月の大幅な減産でも原油価格が上がらなかったこと、また今回の減産量自体は全世界の産油量(日量約9000万バレル)の1%強にしか当たらないことから、景気後退懸念で原油の需要が減るであろう分を下支えできるのかさえ怪しいのではないかと考えています。

原油は時間が経てばまた上値が重くなる前提でドルは上値が重い地合いになっていくと考え、本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  131.80〜132.80
 ユーロ  1.0860〜1.0940
 ユーロ円 143.90〜144.90



配信日:2023年4月4日