デイリーレポート(2023年3月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場から上値が重たい展開となりましたが、本日の日銀会合や米国雇用統計といったイベントを前にパウエルFRB議長の議会証言後に作られたドル買いポジションの調整と見られます。NY市場では安値圏のもみあいとなっていましたが、米国10年債利回りが今週もっとも低い水準となったことが上値を抑えました。

ユーロドルも1日を通してじり高(ドル安)となっていましたが、1日の値幅は54pipsとドル円に比べると静かで、ユーロ売りポジションがそれほど増えていなかった結果と見られます。

本日の日銀会合は黒田総裁としては最後の会合となりますが、サプライズがあるとは思えません。週末前のポジション調整も一巡しているとは思うものの、全体としてはドル買いに傾いていると考えられるため、米国雇用統計で弱い数字が出た時には金利低下とドル安が加速する可能性があり注意が必要です。



配信日:2023年3月10日