デイリーレポート(2023年3月9日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京前場は前日のパウエルFRB議長の予想以上にタカ派な発言を受けて続伸、後場には137.91レベルと昨年12月以来のドル高水準をつけました。しかし後場以降NY朝方まで米金利が急速に低下する動きを受け、利食いもかなり出たと見られ136.47レベルへと急反落しました。引けにかけては137円台前半へと戻して引けました。

ユーロドルもドル円同様の動きとはなっていましたが、ドル円主導でユーロ円での売買も出ていたことから動きはやや鈍くなっていました。

昨日のパウエル議長の発言では前日の発言に加え、3月FOMC前に重要なデータ発表があり、データ次第と必ずしも市場のコンセンサスとなった0.5%の利上げが行われるとは限らないと取れる発言をしました。インフレが収まるまでは利上げが継続される点は間違いないでしょうが、そのペースについては明日の雇用統計や来週のCPIを見た上でということとなりそうですから、一方的にドル高を見込むよりも、こちらも数字次第となるでしょう。

本日は引けの水準から上下ともにある程度動けばカウンターでの売買が入りやすく、かつ若干ドルの上値が重たいと考え以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  136.65〜137.45
 ユーロ  1.0505〜1.0570
 ユーロ円 144.15〜144.90



配信日:2023年3月9日