デイリーレポート(2023年3月7日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は東京前場はドル売り、その後欧州市場前場までドル買いの動きとなりました。東京前場の下げは米金利が低下した影響でしたが、後場以降も金利は低下しており、先週末からのドル売りに対して本日7日のパウエルFRB議長議会証言を控えてポジション調整の買い戻しが入ったと見られます。NY市場では135円台後半の狭い値幅でのもみあいに終わりました。

ユーロドルは東京市場では米金利低下の動きからユーロ買いとなり、その後下げていましたが、欧州市場でECB関係者から3月以降も利上げ継続の発言が続いたことから底堅くなり、NY昼頃には高値1.0694レベルと先週高値を上抜けました。引けにかけては1.06台後半でもみあいのまま引けました。

本日のパウエルFRB議長の議会証言を前に動きにくくなっていますが、事前に準備されたハンフリー・ホーキンス(金融政策報告書)では前回FOMCよりもタカ派的な印象であることを考えると、年内の緩和転換は無いという方向でコンセンサスを形成している現状の金利先物市場の読みでよさそうです。

そして、それは既に織り込み済みであることから、急激なドル高を見ることは無さそうですし、逆にハト派な発言をした時の金利低下、株高、ドル安の動きの方が大きくなると見られます。本日はイベントもありますが、3主要通貨ペアとも若干底堅いもののサプライズは無いと考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  135.60〜136.30
 ユーロ  1.0650〜1.0710
 ユーロ円 144.90〜145.50



配信日:2023年3月7日