デイリーレポート(2023年2月7日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けの東京市場では、週末に次期日銀総裁として雨宮副総裁に打診したとの報道があり、黒田総裁路線が継続されることで早期の緩和縮小には動かないとの思惑から週明け早朝の為替市場は円売りで反応しました。金曜終値は131.17レベルでしたが、1月日銀会合後のドル高値131.57レベルを上抜け132.43レベルとギャップアップでのスタートとなりました。その後NY市場までは高値圏でのもみあいを続けていましたが、NY市場に入り米金利上昇の動きも手伝って132.90レベルまで上昇後に132円台半ばへ押して引けました。

ユーロドルは東京市場では小動きとなっていましたが、欧州市場に入り米金利が上昇する動きとともにドル買い・ユーロ売りとなりNY市場昼過ぎには1.0709レベルの安値をつけました。引けにかけては若干戻して引けています。

ドル円はもっとも黒田総裁路線を継続する可能性が高い雨宮副総裁が次期総裁になりそうだとの見方から円安に振れました。すでに金曜の雇用統計で大幅高となっていたところからさらに円安が進行したことで、昨日同様に短期的にはドルの高値に近い位置にいると見ています。132円台半ばから上の水準でのドル買いには注意したいところです。

ユーロはドル円が大きく動いた影で動きは目立たなかったのですが、欧州市場移行は米金利が上昇し、NY引け間際には3.655%まで上昇したことを受けてドル買い・ユーロ売りとなりました。

中期的にはドル円は昨年高値からのレジスタンスラインを近尿雇用統計で上抜けたことで下値は限定的と見られるもの、金曜から昨日までの動きがやや速いという点が気になります。昨日早朝のギャップを埋めることは今日のところはなさそうですが、今週中という程度の期間であれば可能性はありそうです。

本日のところは131円台半ば(1月日銀会合後の高値)がサポートとなりやすい流れには変化はなく、ドル高値圏での調整局面を考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  131.60〜132.60
 ユーロ  1.0700〜1.0790
 ユーロ円 141.60〜142.50



配信日:2023年2月7日