デイリーレポート(2023年2月8日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日NY後場の流れを継続しじり安の動きがNY市場まで続きました。NY市場ではパウエル議長が講演で改めてディスインフレプロセスについて言及、米金利低下によるドル一段安となり、ドル円は月曜安値下抜け、ギャップ埋めの動きへとつながりNY昼過ぎには130.47レベルの安値をつけました。引けにかけて米金利は1月6日以来の水準へと上昇したもののドル円は金曜以降に積み上がったポジション調整が上値を抑えたままでした。

ユーロドルは東京市場では動きが鈍く欧州市場序盤からじりじりと水準を下げる動きとなりました。NY前場には1.0669レベルの安値をつけましたが、その後のパウエルFRB議長の講演によるドル売りから1.0767レベルと日中高値を更新、その後ユーロドルは米金利上昇の影響もあって反落し、引けにかけては若干の買い戻しも見られました。

ドル円は先週末の米国雇用統計、雨宮副総裁への総裁就任打診とドル買い・円売りの材料が続きしたが、先週安値から考えると5円近い上昇とややスピードが速かったこと、NY市場で週明けのギャップを埋めたことでテクニカルには上値が重くなったことで、月曜高値が目先の高値になったようです。

ユーロドルも動きのきっかけはパウエル議長発言でしたが、テクニカルに1.10の大台トライ後に反落、昨夜はサポートラインにタッチして下げがいったん止まるといった感じで短期的には上下とも見た可能性が高まってきました。

本日は最近のレンジ内でややドルの上値が重たい地合いを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  130.60〜131.50
 ユーロ  1.0700〜1.0780
 ユーロ円 140.30〜141.20



配信日:2023年2月8日