デイリーレポート(2023年1月31日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は仲値に向けたドル買いが先行し130.29レベルまで上昇後はドル売りに反転、後場に入り民間提言組織である令和臨調が政府と日銀との共同声明見直しを提言したことをきっかけに円買いが強まり一時129.20レベルの安値をつけました。その後は下値も固くなり米金利上昇も手伝ってドル買いの動きとなり、ユーロドルの下げも重なり130.57レベルまで上昇後、若干押して引けました。

ユーロドルは東京市場では動かず、欧州市場に入ってからは米金利上昇とともにドイツ金利も上昇したことで、そちらに注目が集まってのユーロドル買いとなりました。NY市場では月末実需のユーロ売りが出たことから反落し、1.0839レベルまで下押しし安値件での引けとなりました。

ドル円は下がったら買い上がったら売りを繰り返しています。昨日は令和臨調の提言も日銀の将来的な緩和縮小につながるのではとの思惑から一時的に円買いが強まったもののこれまで同様に方向感は出ずに反発しました。しかし、上がったところでは売りが出ていたこれまでの流れを考えると、本日はドル売りが出やすくなるのではないかと見られます。

ユーロは実需売りが出ていますが、本日月末のロンドンフィキシングでもユーロ売りが出るようであればこれまでの上昇チャンネルの上限で反落と、テクニカルにもユーロ一段安につながりますが、仮に買いが出たとしても昨日のレンジの中での動きになっていきそうです。

月末の実需要因はどの通貨でも出る可能性がありますが、ドル円、クロス円での円買いの動きが出やすいのではないかと見ています。本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  129.60〜130.40
 ユーロ  1.0830〜1.0890
 ユーロ円 140.70〜141.50



配信日:2023年1月31日