デイリーレポート(2023年1月30日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京朝方に発表された東京区部CPIが予想よりも高い4.4%(コア4.3%)となったことを受けて円買いが先行し129.49レベルの安値をつけましたが129円台前半ではまだ買いも残っていたようで欧州市場序盤には早朝水準へと戻して海外市場入り。その後は129円台後半で130円より上ではドル売り、129.50以下ではドル買いのオーダーが入っているという感じのもみあいのまま週末クローズを迎えました。

ユーロドルは上値が重たい動きを続け、欧州市場までは米金利上昇もユーロ売り材料となっていました。その後は米金利は下げに転じたものの、月末に向けて実需のユーロ売りが出ていた様子でNY昼前には1.0838レベルの安値をつけました。しかし一日のレンジは63pips止まりで大きな動きは見られませんでした。

金曜には個人消費支出の発表があり、前月比で-0.2%と予想よりも弱かったものの目立った動きは出ず、今週のFOMC、英中銀MPC、ECB理事会といった金融政策イベントを前に様子見姿勢での週末クローズとなりました。今週は週初から月末実需に向けての動き、一連の金融政策イベント、週末には米国雇用統計と連日イベント続きの一週間となります。

もっとも注目が高いのは1日のFOMCですが、0.25%へと利上げ幅を縮小し、次回3月にもう0.25%の利上げで利上げを終わるというの現在のコンセンサスです。これと異なる見方を示すようであれば動きは出る可能性はありますが、コンセンサス通りとなる可能性が相当に高いと見られます。

ユーロドルはさらにECB理事会が控えていますが、今回は0.5%の利上げ、次回以降に利上げ幅縮小が示されるかどうかが注目されます。イベントを控えて本日は方向感は出にくいと思われますが、明日の月末ロンドンフィキシングに向けて実需の動きが出てくる可能性はあるでしょう。

本日は基本的にもみあいを考え以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  129.60〜130.40
 ユーロ  1.0840〜1.0900
 ユーロ円 141.00〜141.80



配信日:2023年1月30日