デイリーレポート(2023年1月25日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に130円台後半で上値の重さを確認したこと、米金利が下げる動きを見てドル売りが先行、お週市場序盤には大台を割り込み129.73レベルの安値をつけました。しかし、大台割れでは短期筋の買い戻しと見られるドル買いも入りその後はNY市場の朝方までやや買い戻しが入っていました。強い米国PMI発表後に米金利が乱高下し、ドル円も131円台に乗せた後に130円の大台割れとストップを巻き込んだ動きとなり、引けにかけては130円台前半をじり高で終わりました。

ユーロドルはドル円と同様に米金利の動きに沿った展開となりNY前場のPMI発表後には1.09手前から1.08台前半まで下げましたが、1日のレンジも63pipsに留まり方向感がはっきりしない動きでした。欧州時間の主要国PMIは各国でまちまち、ECB関係者の発言もタカ派ハト派がミックスしていたことから、どちらもあまり材料とならなかったようです。

ドル円は長期的には緩和縮小の流れにあり円高に動く可能性があるいっぽうで、短期的には緩和拡充となる共通担保オペの実施で底堅くなる展開となっています。こうなってくると押し目買いと戻り売りとの綱引きになってきますが、ドル円の下げを見ていた向きも既に切らされているでしょうから、ここからはどちらかというと上がったら売りを考えています。

ユーロについては経済指標も発言も方向感を示しませんが、個人的には利上げペースが減速する思惑が次回理事会に向けてもう少し強まるのではないかと考えていて、ユーロドル、ユーロ円とも戻り売りのスタンスです。

本日は上記のことをベースに、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  130.00〜130.80
 ユーロ  1.0850〜1.0930
 ユーロ円 141.50〜142.40



配信日:2023年1月25日