デイリーレポート(2023年1月20日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円は前日行って来いと上値の重さを見たことと米金利低下の動きも重なって売りが強まり一時127.76レベルの安値をつけました。しかし欧州市場序盤以降は米金利が上昇に転じ朝方の水準に戻した後は、もみあいのままNY市場を引けました。

ユーロドルは東京市場では動かず、欧州市場に入りラガルドECB総裁がタカは発言をしたことからユーロは対ドル、対円で上昇しました。その後上値も重くなりNY前場には東京市場の水準への下押しを挟んで、引けにかけては改めてユーロ買いの動きとなりユーロドルは1.0840レベルと日中高値を更新し、高値圏での引けとなりました。

ドル円は日銀会合で乱高下したこともあって短期的には方向感が出にくい流れにあります。長期的には日銀が緩和縮小に動くであろうことからドルが買われたところではカウンターで売っておきたいという地合いです。本日も上がったところで売りという動きが考えられますが、週末前のポジション調整の動きがどちらで出てくるか予想しにくく、NY市場の動きには注意でしょうか。

ユーロドルはフランス中銀総裁に続いてラガルドECB総裁もタカ派な発言を行いましたが、インフレ率はピークアウトしていますし、物の価格も前年比で大幅に下がってきていることを考えるとタカ派になりうるのは次回会合までで、その後は米国同様に引き締めペース鈍化になっていくでしょう。そうしたことを考えると、現行水準よりもユーロ高の水準では売りも出てくると見られます。

本日は基本的にはもみあいを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  128.00〜129.00
 ユーロ  1.0800〜1.0860
 ユーロ円 138.70〜139.80



配信日:2023年1月20日