デイリーレポート(2023年1月19日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は日銀会合後の乱高下する1日となりました。会合結果は現状維持、さらに日銀による貸付の拡充策が示されたことで、緩和の強化という側面があり、その結果為替市場では発表後に円安が進行し、昼過ぎには131.57レベルの高値をつけました。しかし、米金利は東京全場から低下が進み、欧州市場ではユーロ買いの動き、また次回会合が3月10日と先であることから、どこかで催促相場になっていく可能性から急速に行って来いの動きとなり、NY市場前場には127.57レベルと日銀会合前の安値を割り込み、高値から4円も下げる激しい動きとなりました。引けにかけては128円台後半へと戻しています。

ユーロドルは欧州市場に入りフランス中銀総裁が0.5%の利上げを肯定する発言を行ったことからユーロが上昇しました。ただ値幅は1.07台後半から1.08台後半へと上昇後に1.07台後半へと戻し方向感は無いままの流れが続いていると言えます。またドル円での乱高下の動きがユーロ円にもそのまま影響したこともユーロドルの動きを小さくしていました。

日銀会合は当初のコンセンサスは現状維持だったものの直前の観測記事の影響もあり短期筋は先週後半から急速に円買いに動いていたため、そのポジションの巻き戻しによる円売りが大きかったと言えますが、結果としては完全に行って来い相場で、黒田総裁後の方向が緩和縮小であることも間違いありませんし、次回会合までに改めて緩和縮小観測が広がるとの思惑が根強いと言えます。

本日はドル円は戻り売りが出やすい流れ、ユーロドルはもみあいを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  127.70〜129.40
 ユーロ  1.0750〜1.0830
 ユーロ円 138.20〜139.70



配信日:2023年1月19日