デイリーレポート(2023年1月18日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は本日の日銀会合を前に動きにくくなってきていたものの、財務省が1.6%の10年債利回りを想定しているとの観測記事に上値が重たい展開が続きました。ただポジション的にはすでに円買いポジションが積み上がっていたことからポジション調整のドル買いオーダーも入っていた様子で上下ともに抑えられているといった値動きでした。

ユーロドルはNY市場まで横ばい、NYが始まる前に強かったドイツの経済指標を受けたユーロ買いが先行したものの、今後のECBの利上げペース鈍化の観測記事を受けて反落後にもみあいを下抜け。NY昼過ぎには1.0774レベルまで水準を下げて安値圏での引けとなりました。

いよいよ日銀会合当日となりましたが、今回も長期金利上昇思惑につながる観測記事が出たことから、前回に続いて緩和縮小に動くのではとの思惑が高まっています。先週まではコンセンサスは現状維持だったと思いますが、現時点では緩和縮小を見る向きの方が若干多い様子です。

ただ中途半端なイールドカーブコントロールの変動幅拡大は市場参加者の催促相場を招く可能性が高く、やるならば思いきって撤廃の方がよさそうなこと、また次回会合が3月10日まで無いことを考えると思い切って動くか、そうでなくてもその含みをもたせた発表になるのではないかと考えています。

ドル円相場への影響は一時的に円高に動くとは思うものの、ポジションがある程度積み上がっていることから利食いも出てくることで、急激な円高というのは無さそうな気がします。ユーロはドル円とともに動くであろうユーロ円の動きに引っ張られる展開と思われます。

荒れる可能性も否定はできませんので予想レンジは書かないでおきます。



配信日:2023年1月18日